## 第4話 夕暮れの公園
映画館を出ると、夕方の涼しい風が頬を撫でた。
「夕食まで少し時間あるし、公園でも行こうか。」
そう声を掛けると、彼女は嬉しそうに頷く。
「うん!」
◇
夕暮れの公園。
西の空はオレンジ色に染まり始め、昼間の暑さも少しずつ和らいでいた。
子どもたちは元気いっぱいに遊び回っている。
「また明日なー!」
「じゃあねー!」
そんな声があちこちから聞こえ、子どもたちが家路についていく。
その光景を見ながら、彼女がぽつりと呟いた。
「公園って懐かしいね。」
「ねぇ。」
「子どもの頃はどんな遊具が一番好きだった?」
少し考えてから答える。
「俺はジャングルジムかな。」
「あの一番上まで登ってさ、そのまま飛び降りたりしてた。」
「今思えば危ないことしてたな。」
彼女は目を丸くする。
「えぇ!? すごい!」
「私だったら怖くて登れなかったよ。」
思わず苦笑する。
「いや、俺も怖かったよ。」
「友達が先に飛んだから、最後は勢いだっただけ。」
「あの頃って変なノリがあったよな。」
彼女はくすっと笑う。
「子どもの頃って結構危ないことしてたよね。」
「じゃあ、今でも一番上から飛び降りられる?」
「無理無理。」
「普通に怖い。」
そう答えると、彼女は楽しそうに笑った。
「だよね!」
「でも、小学生くらいの思い出って、今思い返すと楽しいことばっかりだなぁ。」
そのまま彼女は、少し前を歩き始める。
向かった先にあったのは、一台のブランコだった。
「私はこれが一番好きだった。」
そう言うと、彼女はゆっくり腰を下ろす。
ギィ……
ギィ……
静かな音を立てながら、ブランコが揺れる。
「友達と順番待ちして、何回も乗ってたんだ。」

足で地面を蹴るたび、少しずつ高さが増していく。
夕日を背に受けながら笑う彼女は、まるで子どもの頃に戻ったようだった。
風に揺れる金色の髪。
満面の笑み。
その無邪気な表情を見ていると、時間がゆっくり流れているように感じる。
「風が気持ちいい。」
彼女はブランコをゆっくり止め、こちらへ歩いてきた。
「そろそろ行こっか。」
時計を見る。
18:30。
夕食にはちょうどいい時間だ。
彼女も少しお腹が空いてきたようで、小さくお腹を押さえながら笑っている。
「今日の夜ご飯、どうしようか?」


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