第7話「今日はちゃんと起きよう」

スポンサーリンク
ComfyUI

今すぐ起きて準備する。

「あと5分だけ。」

そんな考えが頭をよぎる。

……

いや。

今日はちゃんと起きよう。

布団からゆっくり体を起こす。

何度も遅刻して、彼女を心配させてきた。

今日はちゃんと時間どおりに行こう。

洗面所で顔を洗い、鏡を見る。

「よし。」

服を着替え、髪を整え、忘れ物がないか確認する。

財布。

スマホ。

家の鍵。

全部ある。

時計を見る。

11:40。

今日は駅まで彼女を迎えに行く。

・・

・・・

駅に着くと、ちょうど電車がホームへ滑り込んできた。

改札前で待っていると、彼女がこちらへ向かって歩いてくる。

「お待たせ。」

「行こっか。」

「そうだね。」

今日は俺の家で映画を見る予定だ。

この前見た映画ですっかりお気に入りになったアドルフ・ネイガー。

今日はおすすめした『俺の中の俺の俺』を借りる約束をしている。

……その前に。

「お昼ご飯食べよっか。」

「いいね。いつものお店?」

「それでいいなら、そうしようか。」

「オッケー!」

・・

・・・

~回転寿司~

駅と家の間にある、いつもの回転寿司屋。

特別高級というわけでもない。

でも、デートでは何度も来ているお気に入りのお店だ。

「回転寿司って毎回同じお寿司頼むことにならない?」

「わかるよ。」

「俺もマグロ、生タコ、いかオクラは毎回頼んでる。」

彼女は笑いながら言う。

「しかも○○君、それ二皿以上食べるよね。」

確かに否定できない。

「私はエビが一番好き。」

「エビアレルギーって急になるっていうじゃん?」

「食べるたびに『今日アレルギーになったら、もう食べられないなぁ』って思いながら食べてる。」

そう言って笑う。

「確かに。」

俺もエビは好きだ。

でも彼女ほどではない。

彼女は次々とエビを注文していく。

「○○君はお寿司だけじゃなくて、うどんとか茶碗蒸しも頼むよね。」

「そうだな。」

「満遍なく食べてる感じかもしれない。」

「偏食がないのはいいことだよ。」

そう言いながら、彼女は五皿目のエビに手を伸ばしていた。

・・

・・・

「そろそろ、一緒に映画のDVD借りに行こっか。」

~レンタルショップ~

「えーと……。」

「アドルフ、アドルフ……。」

「アドルフ・ネイガー。」

「あった。」

「『俺の中の俺の俺』。」

彼女が嬉しそうにパッケージを手に取る。

「じゃあ借りて行こう。」

他にも気になる映画はたくさんある。

でも、今日は全部見る時間はない。

また次の楽しみに取っておこう。

レンタル手続きを済ませ、店を出る。

さて、どうしようか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました